杉浦 康益/畦の花館 [芸術祭作品・川西]
2006年の風のスクリーン、2009年の風の砦、いずれもすてきな作品でした。被災して現在は見ることができなかったと思ったけど…未確認です。
前作はそれぞれ抽象的な作品だったけれど、今回は陶の花。古民家の2階に、花びらの一つひとつまで精巧につくられた陶の花のオブジェ約10点を展示。古い民家の佇まいを華やかな空間に変貌させる。
駐車場は国道から集落に入る手前に集会所があるので、その手前に3~4台。そこから展示場まで徒歩30秒。冷たい清水が迎えてくれます。道幅が狭いので、作品のあるお宅の前まで乗り付けないでおきましょう。
急な階段を2Fに上がると、日当たりのいい部屋にたくさんの陶の花が咲いています。
部屋には以前の作品の押し花が残っており、またその雰囲気と相まって秘やかに咲く花たち。
4部屋に花は咲いており、南側は和室の畳の上に、北側は板間の鏡の展示台にあります。
でも、天井裏のような狭いスペースにそっと咲く小さな花がとても可憐で美しい。
うっとりと拝見させていただきましたよ。
Seihan+アートネットかわにし /大地の記憶ーかざぐるまの道B 「water site」 [芸術祭作品・川西]
総延長約1キロメートルにわたって配されるかざぐるまが、かつては川の岸辺、さらに昔は海の中でもあった信濃川の河岸段丘にあるナカゴの里山の水の遺跡を想起させる壮大な作品。
前作は地層の堆積する時代を想起させ、今回は水の遺跡。それをかざぐるまで表現するところがおもしろい。
駐車場は光の館へ行く坂道の途中に5~6台のスペースがあります。そこからこの作品までは少し坂道を下って150m徒歩で歩きます。ウッドチップが敷いてある遊歩道はサンダル等では歩きにくいですよ。娘の穴ぼこの開いたスニーカーでも「待った」が数回出ました。
かざぐるまの道だ。
遊歩道の両脇にかざぐるま。いざなわれるように池に向かいます。
静かな水面に風車が浮かんで、影が水面に映っています。
蝉の音が賑やかなだけで、ゆったりと時間が過ぎていくようです。これ、朝の時間帯の方がクリアに見えるかも。とてもきれい。
道ばたの花やきれいな実が作品の飾りのようで。
遊歩道の向こうに十日町の市街地が見えます。
関口恒男/越後妻有レインボーハット2012 [芸術祭作品・川西]
木の枝でつくられたドーム型のシェルターに、太陽の光や時間でさまざまに変化する水と鏡のプリズムによる虹がきらめく。
天気がよくないと虹が浮かばないので注意、です。炎天下で見るのがいいでしょう。作品脇には広い駐車場があり、トイレもあります。このあたりの作品は全てこの駐車場に止めて動けます。
川西の段丘上、光の館に行く途中の芝生公園に、カタツムリが寝そべったような形の構造物が。どうぞ、という声に勧められて入ります。
中に入ると、こりゃすごい。
中央にプリズムの入った水。虹が構造物の壁に映り、太鼓や笛の音と混じってすてきな異空間ができあがっています。
で、ついやってしまった「水に手を突っ込む」。すみません…。でもそれがまた不思議さをましてすごくよかったのです。で、動画撮影。
素晴らしかったです。会期中にもう一回行きたい。
関口恒男/越後妻有レインボーハット2009 [芸術祭作品・川西]
竹や木の枝で作られたドーム状のシェルターの中、水と鏡のプリズムからは虹がきらめく。
今回は仁田集落と節黒城キャンプ場の2カ所で開催。私が行ったのは仁田だけでした。
駐車場は作品入り口の坂の下に路駐になります。
一回目に行った日はものすごい雨の中で、節黒城キャンプ場を断念し、ここのレインボーハットもまったく虹が出ず、がっくりでした。
仁田のみ再訪しました。お、虹が出ている!
揺らめく虹は炎のようです。不思議だ。そのヒミツはこの鏡にあるらしい。
さわらないように、と書いてあるのでさわりませんでしたが、プリズムってのは三角形のじゃないのね…。ものすごく不思議。面白かったので節黒城も…と思いましたが、あの道はちょっと苦手で一人では自信ないのであります。あああ…。こうして悔いが残っていくのですが…。虹は大満足でした。
芝山昌也/KAMIKOANI [芸術祭作品・川西]
山間集落として厳しい現実を共有する、秋田県上小阿仁村と仁田集落。長期的な交流を目指し、両集落の協力のもと、上小阿仁村の小屋を型取りして移設する。
違うものを想像して行きましたが、ガイドブックとほぼ同じ。
駐車場は作品への入り口から下った道沿いに路駐、です。
色とりどりの小屋は、小阿仁村から型どりしたもの。小さくてかわいらしい。もっと大きい家全体を移築するのかと思ったら違った。あちらも豪雪地だろうに、小屋の屋根がごく普通。雪に対応できるのだろうか、としばし考える。
長期的なつながり、とはどのような交流をつづけるのだろう。十日町では棚田サミットもあるらしいが、アートでそういったつながりをつくるのだろうか。展開が楽しみです。