向井山朋子/Wasted [芸術祭作品・十日町北部]
ピアニストの作者が絹の衣服約1万枚を空間にインスタレーションする作品。世界を巡回し、参加者のパフォーマンスが次のコンサートにつながる。
正直最初の趣意書にちょっと引き気味だったけれども。でも、良い作品でした…。
駐車場は旧飛渡第二グラウンドで広いです。この前で行われている地域の方のおもてなしがうれしい。
男性の方が、この文を読んで引き気味になるかもしれない。女性は、月経にまさに振り回される月日が長いので、結構理解できるのかも。趣意書の文、良く理解できます。いわゆる「ケガレ」じゃないか、と思うと受け入れられないのではないか。月経は自分が動物であること、を思い知らされる瞬間でもあります。そう思えばべつになんと言うこともないのですが、感情は不安定になり、体調が乱れ、いいことは一つもないように思える月経がアートになるのか…。
一万枚の絹のドレスは天井から大量に吊されています。作品の状態を保つために靴下カバーをつけて、慎重に歩きます。
カーテンのように吊されたドレスの間に作られた細い道を進みます。このあたりがちょっと象徴的ではあります。
すっぽりと空いた空間に柔らかなクッションが置かれており、体を横たえることができます。子宮を模したであろう空間。
月経血のコーナー、娘に見せるのが残酷(娘に、ですよ。鑑賞者すべてにというわけではありません)だと感じたのであえて行きませんでした。だってですね、これから30年くらいはずーっと月経とつきあう娘がちょっとかわいそうに思えたのでした。自分は見てみたい、という気持ちがあったんですけどね…。
体や心の声を聞くのに、月経のリズムは非常に有効でありました。ですからとてつもないテーマでもなく、どこにでもありふれた女性誰もがもつテーマなのであります。
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